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鼻水の薬、どんなときに使う?
2026.08.17こどもが風邪をひくと、鼻水がズルズル。
「鼻水の薬を飲んだら、早く治りますか?」
診察でもよく聞かれる質問です。
でも、「鼻水の薬」とひとまとめにしてしまうと、少し分かりにくくなります。
薬によって、目的が違うからです。
まず、風邪の鼻水に抗ヒスタミン薬は?
風邪の鼻水に対して、抗ヒスタミン薬が使われることがあります。
でも、こどもの風邪では、
抗ヒスタミン薬が鼻水を改善する効果は、基本的に認められていません。
風邪はウイルスによる感染症で、多くは時間とともに自然に良くなります。
抗ヒスタミン薬を飲んだからといって、風邪そのものが早く治るわけでもありません。
では、抗ヒスタミン薬は何に効くの?
ここが大切です。
抗ヒスタミン薬は、
アレルギー性鼻炎による鼻水やくしゃみ
には効果があります。
つまり、
風邪の鼻水には基本的に効果がない。 でも、アレルギー性鼻炎の鼻水には効果がある。
同じ「鼻水」でも、原因が違えば治療も変わります。
去痰薬はどうでしょう?
「去痰薬」と聞くと、
「咳の薬じゃないの?」
と思うかもしれません。
代表的な去痰薬のひとつであるカルボシステインには、粘液の性状を整え、粘液を外へ運び出す働きを助ける作用があります。
そのため、
鼻汁や痰などの分泌物を、外へ出しやすくする目的で使われます。
つまり、抗ヒスタミン薬のように「鼻水を抑える」のではなく、
「出すのを助ける」
という違いがあります。
「鼻水を止める」だけが治療ではない
鼻水が出ていると、
「止めたほうがいいのでは?」
と思ってしまいます。
でも、風邪の鼻水は、体がウイルスや異物を外へ出そうとする反応のひとつです。
だから、
鼻水を止めることだけが目的ではありません。
鼻水が多くてつらいのか、
鼻づまりで眠れないのか、
鼻水や痰が絡んで出しにくいのか。症状によって、考えることが変わります。
小さいこどもなら、鼻水を吸うことも大切
赤ちゃんや小さいこどもは、自分で鼻をかめません。
鼻水や鼻づまりが強いと、
- ミルクが飲みにくい
- 食事がとりにくい
- 眠りにくい
といったことがあります。
そんなときには、
鼻水を吸ってあげる
ことも、症状を楽にする方法のひとつです。
薬だけが「鼻水への対応」ではありません。
鼻水の薬、どんなときに使う?
今回のポイントは、
「鼻水の薬」といっても、全部同じではない
ということです。
抗ヒスタミン薬
アレルギー性鼻炎など、
アレルギーによる鼻水を抑える去痰薬
鼻汁や痰などの分泌物を、
外へ出しやすくする鼻水吸引
鼻水や鼻づまりを、
物理的に取り除くそして、
風邪そのものを早く治す薬ではありません。
🍉大切なのは「何の鼻水か」
「鼻水が出たから、とりあえず鼻水の薬」
ではなく、
「この鼻水は、何が原因なんだろう?」
と考えること。
風邪なのか、アレルギーなのか。
鼻水が多くて困っているのか、
鼻づまりがつらいのか。原因や症状によって、必要な対応は変わります。
薬には、それぞれ役割があります。
「鼻水を止める」だけではなく、
そのこどもに今必要なことは何か。それを考えて治療していくことが大切です🍉
参考文献
- De Sutter AIM, Saraswat A, van Driel ML. Antihistamines for the common cold. Cochrane Database Syst Rev. 2015.
- PMDA「カルボシステインシロップ小児用5%」医薬品添付文書・薬効薬理。
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