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アレルギーのお話⑤ 食物アレルギーが心配。症状がないのにアレルギー検査を受けるべき?
2026.06.15外来で、
「食物アレルギーが心配なので検査をしてください」
と相談を受けることがあります。
特に、
「兄弟にアレルギーがある」
「まだ食べていない食材が心配」
「アレルギーがないか調べておきたい」というお気持ちはよく分かります。
最近は少量の血液でたくさんの項目を調べられる検査もあり、以前より気軽にアレルギー検査を受けられるようになりました。
しかし実は、
症状がない段階で広く検査を行うことが、必ずしも良い結果につながるとは限りません。
前回お話ししたように、アレルギー検査で調べているのは主にIgE抗体です。
これは、
「その食べ物に対して体が反応する準備があるか」
を見ています。
つまり、
検査が陽性であっても、
実際に食べた時に症状が出るかどうかまでは分からない
ということになります。
これを前回ご説明した「感作」の状態と呼びます。
例えば、
卵も牛乳、小麦を普段から食べていて症状がないお子さんでも、
検査だけ陽性になることがあります。
逆に、
検査の数値がそれほど高くなくても、症状が出ることもあります。
そのため現在の食物アレルギー診療では、
検査結果だけで診断することはありません。
食物アレルギーの診断で最も大切なのは、
「食べたらどうなったか」です。
検査結果は、その判断を助ける材料の一つに過ぎません。
では、症状がないのに検査をすると何が問題なのでしょうか。
一番の問題は、
本来食べられる食材まで除去してしまう可能性があること
です。
検査結果に陽性が並ぶと、
「陽性だから食べない方が良いのでは?」
と考えてしまうのは自然なことです。
しかし、その中には実際には問題なく食べられる食材も含まれていることがあります。
その結果、
必要のない食物除去につながってしまうことがあります。
もちろん、アレルギー検査が不要というわけではありません。
実際に食べて症状が出た場合や、
原因検索が必要な場合、
診断や今後の方針を考える上で非常に有用な検査です。
ただし、
「心配だからとりあえず全部調べる」
という使い方は、必ずしもおすすめできません。
食物アレルギーの診療で大切なのは、
検査結果だけを見ることではなく、
「実際に何を食べて、どうなったのか」
を確認することです。
アレルギー検査はとても有用な検査ですが、万能ではありません。
不安なことがあれば、まずは症状や経過を含めてご相談いただければと思います。
文責:すいかせんせい🍉
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